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第1章 講座の条件

2011-01-01 (Sat) 01:00
H8+C言語入門:第1章 講座の条件
 
 第1章では、本講座を開設するにあたり、プログラムを動かす為の環境のことや、C言語の
機能面で触れていないところを明確にします。
 
 この講座では、C言語について、これだけの文法や作法を知っておけば、更に、プログラ
ミング対象であるH8について、これだけの機能を知っておけば、高校生ものつくり熊本県
大会の課題に取り組むことができる(はず)プログラミング技能の習得を目標としています。
 
 本C言語の講座に入る前に、C言語に関するプログラミングの授業を受けて、基本的な理解
があると取り組み易いかもしれません。
 
 
1.1 動作確認環境
 
 この講座で紹介するプログラムを動作確認する際、下記環境が必要となります。
 
 ・開発環境:HEW+H8用コンパイラ(ルネサス社)
 ・CPU:H8
 ・制御対象回路:kumamoto Ver.1
 ・設計製作回路:熊本県大会2010課題
 
 
1.2 C言語:触れない機能
 
 この講座では、C言語の全ての機能を紹介するわけではありませんので、予め、ご承知置
 きください。
 高校生ものづくり熊本県大会に参加する為に、必要最小限のC言語機能を紹介することが、
 この講座の使命と位置づけしています。他にもいろいろな機能があり、本講座で触れない
 機能は次の通りです。
 
  C言語として、
   標準入出力関数
   列挙型
   構造体
    構造体
    Typedef
    共用体
   ポインタ
    ポインタ
    多次元配列
   プリプロセッサ
 
  C言語のコンパイル環境として、
   分割コンパイル
   ライブラリ
 
 勿論、これらの学習を進めて、自己のプログラミング技能を向上させ、高度なプログラミ
 ングをすることには、何ら支障はありません。できれば、チャレンジして、自分の腕を磨
 きましょう。
 
 
1.3 H8:触れない機能
 
 この講座では、H8のいくつかの基本的な機能を使って、高校生ものつくり熊本県大会の
 課題を解いていくが、H8の機能の中で触れていないものもある。その機能は次の通りで
 ある。
 
  PWM
  割り込み
  DA変換
  非同期式通信
 
 勿論、これらの学習を進めて、H8の制御をより自分のものにすることには、何ら制限を
 呈しない。
 勿論、これらの学習を進めて、H8の制御をより自分のものにすることには、何ら支障は
 ありません。できれば、チャレンジして、自分の腕を磨きましょう。
 
 
1.4 プログラミングが上達するには
 
 一番重要なのは、
  自分で何かを作る楽しみを見つけることができる。
 ということです。
 何はともあれ、ものづくりが楽しいか?というところで、楽しくないと、ちょっと辛いか
 もしれませんね。でも、結構、作り始めて、それが進む中で完成していく様を見ていくの
 は楽しいものですし、完成したら、やった〜という達成感もいくばくかを感じることがで
 きると思います。
 
 そこで”もの”を作り上げるということと、プログラムをするということは、少し別のもの
 ではありますが、”もの”をある意図を持って、その為に動かすには、プログラムをすると
 いうのが最近の流れですので、”もの”+プログラミングというのが一つのセットになって
 いるのが多いでしょうね。
 
 プログラムは、特別な技能ではありません。誰にでもできる技能です。
 只、ひたすら”もの”を作り込むことが好きな人もいるでしょうし、プログラムをすること
 が好きという人もいるでしょう。でも、ものづくりをするということでは、同じことなの
 ではないかと思います。
 
 「高校生ものづくり」の大会では、”もの”を作り上げる技能と、それを課題という目標に
 添って動かすプログラムを組み上げる技能の両方が求められます。
 
 この講座でC言語というプログラミングの技能を少しでもいいので、自分のものにして、
 プログラミングの楽しさも掴めたらいいなと思います。
 
 ものづくりを支えるのは、好奇心です。これは、”もの”を作るということにも当てはまり
 ますし、プログラムをするということにも当てはまります。好奇心が次の疑問を呼び寄せ、
 その疑問を乗り越える度に、自分に技能という無形の財産がたまっていきます。好奇心〜
 疑問〜解決〜好奇心〜疑問・・という繰り返しです。これを、繰り返せば、繰り返す程、
 好奇心の幅や深さは、広く、深くなっていきます。でも、それらの一つひとつを積み重ね
 ていくことで、最初は非常に困難に思えたことも、実は単純なことの積み重ねで構成され
 ている事実を見つけることができれば、しめたもの。そして、できる自分を少し褒めつつ、
 続けていけるといいですね。
 
 
1.5 プログラムの作成手順
 
 これからプログラムを作るにあたって、基本的にやらなくてはならないことを、ざっくり
 と書き出してみます。既に知っていることばかりでしょうが、お復習いということで、見
 てください。以下の説明で出てくる用語は、重要なものを含んでいますし、プログラムを
 するということでは、基本となっている言葉もありますので、(タイトルだけでもいいの
 で)しっかりと記憶しておきましょう。ま、何かそういえば・・という程度でもよろしい
 です。その時に、以前買った本を見直す、インターネットで調べ直す・・そういうことを
 積み重ねて、自分の記憶を強くしていきましょう。
 
 ■プログラム言語
  ”もの”を動かすには、それを制御するものがいるわけですが、制御するものの代表格
  がコンピュータです。この講座では、後で、H8というものを使いますが、これがコン
  ピュータですね。
  このコンピュータに、どのように動いてもらいたいかを示す必要があります。
  それをプログラミングといいます。そして、これから学ぶ「C言語」は、そのプログラ
  ミングに使う言語の一種です。プログラム言語の多くは、人間が分かりやすいようにな
  っていますが、英単語がベースになっています。
  (英語がちょっと苦手だなと思う人もいらっしゃるでしょうが、単純な単語が多いので、
  結構、無理なく覚えることができますよ)
  このような人間が見て分かる状態のもの、どのように動いてもらいたいかを記述したも
  のを「ソースコード」と言います。
  ここでは、C言語で説明しています。他にもいろいろなものがあります。
  そこは、インターネットや図書館、本屋さんにお任せするとして、ここではC言語に特
  化しています。
 
 ■ソースコード
  そのソースコードというものは、テキストファイルとして保存します。
  テキストファイルとは、簡単に言えば、純粋に文字だけからなるファイルのことです。
  テキストファイルとして保存するには、エディタ(編集用のソフトウェア)を使います。
  UNIXなら、viエディタが有名ですし、Windowsでは、標準で添付されているメモ帳や
  WordPadなどがあります。
  テキストファイルの名前は、C言語の場合は「file.c」のように、最後に「.c」を付ける
  のが一般的です。
 
 ■コンパイル
  しかし、人間に分かる英単語を基本に書かれたソースコードは、コンピュータには、何
  のことだか、そのままではまるで分かりません。コンピュータが分かる「形」にしてあ
  げる必要があります。それを機械語といいますが、機械語の形式に変換する作業が必要
  になります。その変換作業をコンパイルといいます。
  つまりコンパイルとは、人間の使う言葉=ソースコードから、コンピュータが使う言葉
  =機械語へ変換=翻訳=コンパイルする作業といえます。この翻訳をするのもプログラ
  ム、つまりソフトウェアなわけですが、これを「コンパイラ」と言います。 
  コンパイルの具体的な方法は、コンパイラによって違います。
  ここでは、ルネサス社のHEWと同社のH8用のコンパイラを使います。
  ここではコンパイルの仕方を詳しく説明しません。それらのの取扱説明書を読んでくだ
  さい。
 
 ■プログラミング
  プログラムを作るということは、
   テキストファイルで保存したソースコードを、
   コンパイラでコンパイルし、
   ソフトウェ アを作る
  ということでしょうか。
  このC言語入門講座では、C言語を理解するのが目的です。
  また、この講座で考えている環境は、前項に記載しておりますので、ご参照ください。
  また、それらをどう使うか、どういう方法で作るのかは、詳しそうな人に聞くか、自分
  で調べてみてください。


1.6 宣言と定義
 
 言葉の使い方です。
 「定義」とは、変数が実際に作られ、或いは、記憶が割り当てられたことを示します。
 「宣言」とは、変数の性質が指定されているが、記憶の割り当てがまだされていないこと
 を示します。
 ううん、ちょっとまどろっこしい・・もう少し他の章を書き進めてから、説明の仕方を再
 考してみようと思います。
 

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